はじめに
職業を聞いて「デザイナーです」と答えられると、聞き馴染みはあるけど正直どういうことをしているか分からない、なんて経験ありませんか?それもそのはず。デザイナーと言っても様々なジャンルに細分化され、異なった技術を駆使し日々仕事をしています。
ものすごくザックリ言うと、「デザイナーは人々の夢や想いを形にする仕事」です。例えば、お店を開きたい人には、ロゴや看板、パッケージ、ホームページ、売る商品、専用の什器や従業員のユニフォームなど、デザインの力が必要なものが沢山あります。デザイナーは、クライアントのお店に対する想いや未来への展望などを踏まえてそれぞれデザインをしていきます。また、お店に足を運んでくれたり、商品を買って使ったりするユーザーの気持ちも汲み取り、デザインに落とし込まなければなりません。
デザイナーの仕事は、人の要望や課題を発見し、単に何かしら物を美しく作るだけでなく、人々の人生を豊かにするための大切な役割を担っているのです。
デザイナーになる方法
デザイナーを目指す場合、美術大学や専門学校に通うのが一般的です。こう聞くと、デザイナーには特別な美的センスや才能が必要なんだなと思うかもしれません。しかし、デザインのセンスは知識とトレーニングから生まれるものです。つまり、美術やデザインに関わる人だけに限らず誰でもデザインセンスを身につけることができ、デザイナーを目指すことができると思います。物事の本質を捉え、自由な発想で想いを形にする力を養えば、プロのデザイナーとして活躍できるでしょう。
デザインの種類
世の中のほとんどのモノには、デザインが関わっています。主なデザインの種類は以下の通りです。
グラフィックデザイン
広告のビジュアルを作ったり、ロゴマークの作成、雑誌などの編集デザインをしたりなど、主に印刷物のデザインのことです。グラフィックデザインを扱うデザイナーのことをグラフィックデザイナーと呼びます。
パッケージデザイン
商品の包装やそれに伴うPOPなどのデザインのことで、ひとえに商品といっても、食品や工業製品など、取り扱うジャンルは様々です。表示義務のある項目などもあり、デザインセンスだけでなく、専門の知識が必要になることもあります。
ファッションデザイン
衣服やバッグ、帽子、靴などの、ファッションアイテムに関わるもののデザインです。奇抜なものから流行りのものまで、常にアンテナを張り巡らせながら、色のこと、生地のこと、人のサイズのことなど、様々な知識を集合させて1つのファッションアイテムを作っていきます。
プロダクトデザイン
私たちの身の回りにある家電製品や日用品、車などのデザインを指します。世の中に存在するもののほとんどはプロダクトデザイナーがデザインしていると言っても過言ではないでしょう。
インテリアデザイン
インテリアデザインは、家具や装飾、照明など、内装に関わるもの全般のデザインのことを指します。使う人のことを考え、使いやすい、暮らしやすいだけでなく、独創的な発想で作られたものもあり、人々の生活にかなり近いデザインの領域だと言えます。
ウェブデザイン
このご時世には欠かすことのできないホームページ・Webサイトやバナーなど、デジタル媒体に関わるデザインのことです。見た目をキレイに作るだけでなく、ユーザーが見やすいか、使いやすいか、ストレスを感じないかなど、様々な切り口から考えを及ぼしながらデザインする必要があります。
ゲームデザイン
家庭用ゲーム機や、スマートフォンなどでプレイできるソーシャルゲームなどの、世界観、ストーリー設計、キャラクター、背景、アイテム、ボタンなどの表示などのデザインのことを言います。最近ではもっぱらCGで作られるケースが多いので、CGソフトのスキルが必要です。
パッと思いつくものを挙げてみましたが、昨今「デザイン」と名のつくものも増え、枚挙に暇がありません。それに伴いデザインが持つ役割や使命の領域もどんどん大きくなっています。
デザイナーに求められる力
そんな世の中で、デザインには考えることと表現することの両方が求められます。
考えることとは、「クライアントの真の要望や課題の発見」「コンセプトなどの立案」「今後の展開」などを指します。表現することは「ロゴマーク」「商品」「ホームページ・Webサイト」など、目に見えるものを形作ることです。優れたデザイナーは、この両方を高いレベルで実践できる人物です。どちらか一方だけが優れている、これもとても立派なことです。しかし、考える力と、表現する力、どちらかを切り捨てるのではなく、この両方を深めることが現代の世の中に求められていることです。
デザイナーは常に世の中の変化に目を向け、人々の潜在的なニーズを洞察する力が必要とされます。トレンドを先取りし、新しいデザインを生み出す想像力が欠かせません。
デザイナーになると楽しいこと
デザインを通じて色んなところに行ける
デザイナーはパソコンの前でじっと座っているイメージが強いと思います。もちろんその時間が大半ではありますが、現場に足を運んだり、視察に行ったりと、実はけっこう動く機会があります。最近はパソコン1台とネット環境さえあればどこにいても仕事仲間やクライアントと連絡が取れるので、世界のどこにいても仕事ができます!発想力は移動距離に比例するなんて言われることもありますが、様々な環境で新しい刺激を受けることで創造力が育まれ、自分の仕事や作品に反映されます。
社会に影響を与えられる
大なり小なり、デザインが社会に影響を与えることもあります。自分がデザインを手掛けた商品がブームになる、なんてこともある世界です。イラストを描いたり、広告を作ったりすることに限らず、自由な発想から生まれたアイデアが、誰かの役に立ち、世の中に良い変化をもたらすことが大いにある仕事です。
1人のデザイナーとして活躍できる
デザイナーとして活躍すれば、自分の好きなことを仕事にでき、多様な経験を重ねられます。ロゴやキャラクターデザインなど、さまざまな分野で創造的に働くことができます。会社としてもそうですが、デザイナーである自分自身にファンがついてくれてお仕事をいただける。自分のことを気に入ってくれている人が喜んでくれるのは、とても嬉しいことです。
時に困難もありますが、デザインに対する情熱、クライアントや世の中に良いものを提供しようという熱意があれば乗り越えられるはずです。デザインの世界は夢が詰まった魅力的な場所です。物事の本質を捉え、それを自由な発想で表現する。そんな創造性に満ちた仕事に就けば、人生は間違いなく楽しいものになると信じています。
おわりに
デザイナーになれば人々の夢や想いを形にする仕事ができます。
自分の好きなことが仕事につながる。仕事を依頼してくれた人が喜んでくれる。笑顔が増えて社会が少しでも良くなる。それが報酬という形で評価される。使命感や達成感を感じながら日々を過ごすことができる。これがとても良いサイクルで、デザイナーってのはとても良い職業だなと思っています!
この記事を通して少しでもデザイナーに興味が出てくれたら嬉しいです。熱意のあるデザイナーが一人でも多く産まれてくれることを願っています!
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